遺産分割協議をしたいが、認知症の母がいる場合どうすればいいですか?

父が亡くなりました。母親は認知症の診断を受けています。父名義の自宅不動産を長男の私名義に変更したいと考えているのですが、認知症の母は遺産分割協議ができないと聞きました。どうすればよいでしょうか?父の財産は自宅不動産しかなく、相続人は私と母のみです。

父親の不動産の名義変更するためには、母に成年後見人をつけて、成年後見人と長男で遺産分割協議をする必要があります。成年後見人は母の財産を保護することを前提に長男と遺産分割協議をする必要がありますから、母の法定相続分2分の1は確保する必要があり、父名義の不動産を長男の単独名義にすることは難しいでしょう。

被相続人名義の不動産を相続人名義に変更するためには、相続人間で遺産分割協議を有効に成立させることが必要になります。もし、相続人の中に認知症の方がいる場合は、遺産分割協議を有効に成立させることができないため、家庭裁判所に成年後見の申立てをし、認知症の人について、成年後見人をつけなければなりません。その後、成年後見人が母に代わって長男と遺産分割協議をすることになります。

また、父名義の不動産を長男の単独名義に変更したいということですが、成年後見制度は、あくまで、成年被後見人の財産を保護するための制度ですから、後見人が遺産分割協議において、母親の法定相続分2分の1を事実上放棄する内容の遺産分割協議を他の相続人とするわけにはいきません。

以上のように、成年後見制度を利用した場合、認知症の家族の資産の管理運用はかなり硬直的になり事実上凍結してしまいますから、親に判断能力の低下がみられてきた場合は、親と相談した上で、認知症対策として民事信託制度の利用をすることをお勧めします。

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