相続分の譲渡とは

相続分の譲渡とは?

相続が開始すると、各共同相続人は相続財産に対し、その相続分に応じて持分を有します。そして、遺産分割協議前であれば、各共同相続人はその有する持分を譲渡する事ができます。

そして、この譲渡する相手は他の共同相続人でもいいですし、相続人ではない第三者に譲渡することもできます。

相続放棄との違い

相続分を全部譲渡する場合、

「相続分を譲渡するより、相続放棄した方がはやいのではないか」

という疑問をもたれる方がいらっしゃいます。

相続放棄と相続分の譲渡をする場合、何が違うのかを簡単にご説明します。

<具体例>

被相続人:A

相続人:子供B、C、Dの3名で、

(1)Bが相続放棄をした場合、

 Bは初めから相続人ではないとみなされるため、相続人はC、Dの2人になりますので、

 Cの相続分は2分の1

 Dの相続分は2分の1となります。

(2)BがCに全部の相続分を譲渡した場合

 Bの相続分3分の1が、Cに移動しますので

 Cの相続分は3分の2

 Dの相続分は3分の1となります。

このように、相続放棄と違い、自分の相続分を渡したい他の相続人(又は第三者)に渡せるといったメリットがありますが、相続人である事は変わらないので、被相続人に負債がある場合、相続分の譲渡を債権者に主張する事は出来ないという注意点があります。

つまり、「相続分を譲渡したのだから借金も譲り受けた人に請求してください」という理屈はとおらないということです。

第三者に相続分が譲渡された場合

前述したとおり、相続分の譲渡は相続人以外の第三者にも譲渡できますが、他の共同相続人からみれば、第三者が相続財産に関わってくるのは望ましい事ではありません。

そこで法は、救済の為に以下の様な定めを作りました。

民法905条(相続分の取戻権)

共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。

2 前項の権利は、一箇月以内に行使しなければならない。

この取戻しをされた譲受人はそれを拒むことができないとされています。

実際ではあまり使われることの少ない制度ではありますが、遺産分割協議において、他の相続人間での合意がなかなかまとまらない状況を嫌い、自己の相続分を相当な額で売却することで、実質的な遺産配当を早期に実現するケースなどで使われることもあります。

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