共有分割とは
共有分割とは
遺産分割の方法で共有分割というものがあります。
相続財産の一部、もしくは全部を複数の相続人が共同で遺産相続する方法です。
共同相続人達が法定相続分に従って持分を共有するので、一見、公平な分割方法だと思われるかもしれませんが、現実ではあまり使われておらず、また、使うとしても実はとても十分な注意が必要な方法です。
共有分割は共憂?共有分割の注意点!!
法律界の名言(迷言?)の1つに「共有は共憂」というものがあります。
共有は権利関係を複雑にさせ、紛争を生みだし、お互いに憂いを招いてしまうという事を的確に表した言葉かと思います。
共有分割は、基本的には問題の先送りの為の方法と言ってもいいでしょう。
あまりお勧めする方法ではありませんが、例えば住居者が代償金等を払えず、
仕方ないので一旦共有にしておこうといったときなどに使われます。
しかし、不動産を共有分割してしまうと、共有者全員が同意しない限り、売却、建築、取り壊しなどを実行することができません。
また、共有者の1人が死亡すると、相続が発生する為、共有者がさらに増加するおそれがあります。
そうなると、共有者全員の同意を得るのがさらに難しくなります。
もし同意が取れたとしても、共有者たちが各地に散らばっていると判子を集めるだけでも時間が掛かりますし、専門家に頼んだ場合の費用等も割高になっても文句は言えないでしょう。
そうなる前に、換価分割や現物分割、代償分割といった分割協議をし、共有状態を解消することが大切と言えるでしょう。