成年被後見人と遺言

成年被後見人と遺言

成年被後見人とは、精神上の障害により判断能力を欠くとして、家庭裁判所から後見開始の審判を受けた人の事をいいます。

昔は禁治産者などと言われましたが、差別的であるとして平成12年に改正があり、成年後見人という制度が誕生しました。

皆さんが想像しやすいのは、お年を召した方が認知症になられた場合なのではないでしょうか。

成年被後見人は遺言が書ける!?

成年後見制度は精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)により判断能力が十分でない方の為に設けられた制度です。

よって、当然の事ながら成年被後見人は判断能力が不十分であると認められた方になります。

ここで問題になってくるのが、「判断能力が不十分な人が遺言を残せるのか」という問題が生じます。

遺言をするためには、遺言をする能力(事理弁識能力)が必要です。

つまり、常時、全く判断能力がない状態になってしまった方については遺言をとはで作ることができません。

また、成年後見人が本人を代理して遺言をすることもできません。

しかし、痴呆症等が原因で成年被後見人となっている方でも、症状の程度は様々ですので、常に事理弁識能力がないわけではありません。

調子次第で、判断能力が一時的に正常に回復することもあります。

そんな成年被後見人の為に法は、特別な要件の下、遺言を残す方法を定めました。

民法973条

成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。
遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。
この要件を満たすことにより、成年被後見人は有効な遺言を残す事ができます。

なお、「成年後見人と認定される前」に残した遺言については、要件が整っていれば、有効な遺言とされています。

法定された要件を満たしていれば自筆証書遺言・秘密証書遺言によることも可能です。

しかし、医師の立ち合い等のみで遺言の有効性に関する紛争を完全に排除できるわけではありません。

可能であれば、早めに公正証書遺言により遺言書を作成しておくべきでしょう。

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